世界各国の貧困街、治安状況の悪い都市
世界各国の貧困街、治安状況の悪い都市等を支配下に置いた超巨大企業:『NEO社』は、そこに存在する諸問題を解決したうえで、その都市を発展させていき、多くの人々は、NEOのもたらす繁栄を謳歌し、または、そのもとで生きることを夢見ていた。
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あるとき、NEOが人間の感情を統御する生体機械を運用していたことが明るみとなった。
これを機に、各国政府は、NEOに干渉せんとするも、NEOは、私設軍を動員し、自分の支配下の都市を閉鎖した結果、各国は(NEOに依存していたツケが回り)国家機能半麻痺状態に陥ってしまう。
これに対抗すべく、全世界の軍事機関等から引き抜いた特別部隊:『CSF(Cosmopolitanism Special Forces)』が国連決議によって創設され、遂には、CSFと、NEOとの戦争が勃発。
開戦当初、NEOの軍事力に圧倒されていたCSFだったが、(生体機械の弊害により)正気を失ったNEOの兵士達が暴走し、その隙に、NEOは、CSFの反撃を許してしまう。
NEO側が有利であるとはいえ、戦局は、膠着状態に陥っていた。
NEOの施設で捕虜奪還作戦にあたっていたCSFの兵士の青年:ショウは、多くのCSF兵士の遺骸が累々と横たわっているなか、ひとり生き残っていた女性を発見する。
『マキ』と名乗った彼女は、一切の記憶を失っていた……。
登場人物
ショウ(声優:なし)
男性 年齢:20歳
本作の主人公で、物語は、全て、彼の視点で語られる。
かなり無愛想な青年で、CSFの新米兵士。
少年時代、過去の記憶の一切を失っていて、自分に自信を持てないでいる。その為、他人の領域に踏み込まず、自分の領域に干渉させないことで、自分を守ってきたが、同時に、自分の心に壁を築き上げてしまった。だからといって、完全に心を閉ざしているというわけではなく、ウマルといった親友等に対しては、表情を緩めたりする。感情に振り回されることに苛立ちを感じており、そんなことになるくらいなら、いっそのこと、NEOの生体機械に感情を統御して貰いたいと密かに思っていたが、マキとの出会いで、ショウのそんな態度に変化が現れ始める。
捕虜奪還作戦の折、NEOの施設でマキを保護し、駐屯地に戻ったあと、レオノフから「この部隊の男のなかで、最も無害だから。」、との理由で、マキの世話役になるよう命じられ、彼女と行動を共にすることになった。最初の方こそ、マキとの付き合い方が分からず、苦労していたが、いつの間にか、彼女を愛するようになり、(彼女がNEOの人間だと分かっていても)マキを護ると誓う。
しかし、レオノフに疑いの目を向けられたマキの潔白を証明出来ず、自分が作ってしまった心の壁の所為で、CSFの兵士にマキが連行されていく際、彼女を奪還することが出来ず、それどころか、マキから目を背けてしまった。
その後、自責の念に苛まれ、CSFへの叛逆覚悟で、マキを救出せんと、ウマルとともに、CSFの研究施設に向かうが……。
マキ(声優:能登麻美子)
女性 年齢:20歳
本作のヒロイン。
NEOの施設のなかで、CSFの兵士達の死体の山の上で、一人呆然としているところをショウに発見、CSFに保護された『民間人』の女性。好きなものは、蒸かし芋。
自分の名前以外、全ての記憶を失っており、感情表現が下手で、すぐに独りになりたがっていたが、ショウがマキとの出会いで変わっていくのと同じように、彼女もまた、ショウの出会いで変わっていくことになり、ショウを想いを寄せることとなる。
突然に涙を流したり、記憶障害を起こしたり、自分でも自分のことが分からなくなることに苦しんでおり、教会で錯乱していたとき、ショウにそれを吐露、その後、ショウと「若し、自分が見付からなかったら、自分もそこに行くから、教会へ行け。」、との約束を交わす。
あるとき、CSFの作戦が数回連続でNEOの待ち伏せに遭い、失敗するという事態が発生、レオノフから、スパイ嫌疑を掛けられてしまう。確かに、射撃訓練を見学していて、ウマルに狙撃銃を撃たせて貰ったとき、『ウマルの真似をして』完璧な姿勢で狙撃銃を構えたりする等、ただの『民間人』とは思えぬ行動を多々見せていた。
保護した当初、NEOの生体機械の反応こそなかったが、結局、マキをスパイと確信したレオノフの命で、CSFの兵士達により、研究施設に連れ去られてしまう。ショウに助けを懇願するも、彼は、こともあろうに、マキから目を逸らしてしまっていた……。
ウマル(声優:千葉進歩)
男性 年齢:20歳
CSFの新米兵士で、狙撃の名人。訓練兵時代からの付き合いの長いショウの親友で、眼鏡を掛けた青年。
ショウとは逆に、気さくな性格で、部隊内でのムードメーカーのような存在。それ故、平時は、おどけていて、どこかふざけた一面も持ち合わせている。ショウも彼にだけは、(それなりに)心を開いているものの、ショウ曰く、「俺で遊んでいる。」、とのこと。しかし、ときには真面目に正論を言うこともあり、マキが疑われていることに苛立つショウに、「今、戦争をしている。疑わしきを疑わなかったら、全員死ぬ。」、と諭すべきことを、毅然として諭している。
ショウとの付き合いの長さ故、ショウのことを理解していて、マキのために声を荒げるショウに驚いたような反応を見せており、また、親友として彼を支えている。任務に於いても、得意な狙撃で、ショウを援護する役回りを務めている。CSFに研究施設に連れ去られたマキを取り戻す為、叛逆を承知で行動を起こそうとしているショウに協力したりもしていた。
レオノフ(声優:中田譲治)
男性 年齢:35歳
経験豊富なCSFのベテラン兵士で、ショウ、ウマルの上官でもあり、先輩でもあり、師でもある。
CSFの大部隊がNEOに殲滅させられた『驟雨の惨劇』の唯一の生き残り。
基本的に厳しい性格で、完璧主義者であるが、戦場を離れれば、へらへら笑っていたり、温和な一面を覗かせたりすることもある。
マキを発見した当初、第一発見者たるショウに世話役を任命したのは、彼である。CSFの作戦の情報が漏洩し、立て続けに失敗した事態を受けて、マキにスパイ容疑を掛ける。彼女の身の潔白を証明する為、レオノフ、ショウ、ウマルの3人だけを動員するという、秘密作戦を立案する。結果、マキをNEOの関係者と見做したレオノフは、彼女を研究施設に連行するよう、部下に命じた。
用語
NEO
軍需産業、医療を中心とした企業群が、次々と他の企業を併呑した、世界規模の超巨大企業。
全世界の貧困街等を買収し、これを統治して、人々の羨望を集めていた。だが、自社製の生体機械の存在が発覚、それによる世界各国の介入から逃れるべく、自分の勢力下の都市を閉鎖する。そのことから、NEOが全世界の貧困街等を買収したのは、現在よりも格差が広がっている社会のなかでの『弱者救済』としての一面もあったが、それ以上に、生体機械の実験も兼ねていたものと思われる。
軍需産業でもある為、開戦当初、圧倒的な技術力、軍事力でCSFを圧倒していたときもあった。
CSF
正式名称:『Cosmopolitanism Special Forces』。
自分の管轄下にある都市を閉鎖したNEOに対する調査、及び、軍事活動を行うべく、国連決議によって創設された特別部隊。現在は、NEOとの全面戦争を繰り広げている。
全世界の軍隊からの引き抜きで構成されており、(創設経緯を聞く限りでは)一種の多国籍軍、国連軍といえるものの、各国軍の指揮系統の違いからか、マトモな指揮系統が確立されておらず、殆どが『独立部隊』として機能しているに過ぎない有様。また、人手不足で、様々な出自の者も雑じるにつれ、軍隊に必要不可欠な規律が緩かったり、本来は銃殺刑になる筈の者を(止むなく)徴用したり、管理、防諜も杜撰であったりする。
ショウ、ウマル、レオノフがその一部隊に所属している。
生体機械(せいたいきかい)
元々が軍需産業、医療部門の企業であったNEOによって開発されたもので、所謂、一種のナノマシン。
人間の体内を流れる血液に注入され、感情をコントロールするが、それによる倫理的な問題から、NEOは、各国政府による干渉を受けそうになり、最終的には、CSFとの戦争が勃発することとなった。
生産時期を大きく分けて、以下の二種類が存在する。
第一世代
前期に開発されたもので、CSFが判明出来ている。
不安、悲しみといった『?』の感情を統御し、失敗に対する罰として、苦しみの感情を植え付けるようにしていた。
しかし、それによって鬱積していたストレスを爆発させたNEOの兵士達が各地で暴動を起こした。
第二世代
第一世代の反省をもとに、NEOが開発することとなったもの。
CSFは、その存在を未だ知らず、それ故、CSFの生体機械の判定に引っ掛からない。
成功に対する喜び、幸福といった『+』の感情を植え付けることにより、『常に、恐怖を覚えることなく、慢心でない自信を持てる兵士』を作り上げることに成功し、戦場でもいい働きをしている。
驟雨の惨劇(しゅううのさんげき)
物語開始時点の半年前に起こった事件。
CSFが各地から精鋭を集め、NEOの都市を陥落させる作戦を始めようとしていたが、NEOにその情報が漏れており、作戦開始直前、CSFの部隊は、NEOにより、全滅の憂き目を見た。
レオノフは、その唯一の生還者である。